第六章 冷戦終結・宗教融和

神様なしに物質世界だけを

改革しようとすれば、

ペレストロイカは必ず失敗します。

 大統領執務室に場所を移すと、私は時を逃さずゴルバチョフ大統領に言いました。

 「大統領はペレストロイカですでに素晴らしい成功を収めていらっしゃいますが、それだけでは十分な改革はできません。今すぐこの地に『宗教の自由』を許可してください。神様なしに物質世界だけを改革しようとすれば、ペレストロイカは必ず失敗します。共産主義はもうすぐ終わります。この国に『宗教の自由』を呼び起こしてください。それこそが国を救う道です。これからはソ連を解放した勇気で、全世界の平和のために働く世界の大統領になってください」(256ページ)

南北は必ず統一

されなければなりませんが、

銃剣によっては

一つになることはできません。

 私は金日成主席に会う前(十二月二日)、平壌の万寿台議事堂(日本の国会議事堂に相当)において、党・政府要人との会談の席で二時間にわたって演説を行いました。

 「南北は必ず統一されなければなりませんが、銃剣によっては一つになることはできません。(中略)

愛の道を行こうとすれば、全世界の前で南侵した事実を謝罪しなければなりません! 北朝鮮が韓国に送った定住スパイが二万人もいることを知っています。彼らに、今すぐ自首せよと指令を出してください。そうすれば、私が彼らの思想を正す教育をして、南北の平和統一に寄与する愛国者にします」

私は議事堂のテーブルに拳を打ち下ろし、強烈に語りました。(272〜273ページ)